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公開日:2022.05.19 / 最終更新日:2023.03.17

海外の大学へ進学する7つのメリットと6つのデメリット

海外の大学と日本の大学では特徴が大きく異なります。したがって、進学により得られるメリットも異なります。例えば、アメリカの大学は英語力を伸ばしやすい傾向があります。入学時に一定の英語力を求められるうえ、入学後は英語でディスカッションなどを行わなければならないからです。
英語力を伸ばしたい方には、魅力的な選択肢といえるでしょう。

この記事では、海外の大学へ進学することで得られるメリットを紹介しています。さらに、進学前に気をつけたいデメリットと卒業後の進路についても解説しています。以下の情報を参考にすれば、進学により得られるメリットと進学後に気をつけなければならないことがわかるはずです。海外留学を検討している方は参考にしてください。

外国大学の日本校

海外の大学に進学するメリット


海外の大学へ進学すると、日本の大学とは異なるメリットを得られる可能性があります。具体的に、どのようなメリットを得られるのでしょうか。

メリット1.ビジネスレベルの英語力が身につく

基本的なメリットとしてあげられるのが、英語力を飛躍的に向上させられることです。

英語力を伸ばせる理由は、授業はもちろん日常生活でも英語を理解すること、話すことが求められるからです。例えば、海外の大学では、日常的にグループディスカッションなどが行われます。自分の意見を述べられないと、適切な評価を受けられません。
英語力は、勉強をするための基礎になるのです。 もちろん、日本の大学でも英語力を伸ばせますが、活用を求められるシーンはそれほど多くありません。

海外の大学では、学習の基盤あるいは生活の基盤として英語力を求められます。
日常的にインプット・アウトプットを繰り返せるうえ、途中で挫折するわけにはいかないため、高い確率で英語力を高度なレベルまで伸ばせるのです。

メリット2.就職活動の幅が広がる

以上のほかでは、就職先の選択肢が広がる点もメリットとしてあげられます。

例えば、アメリカでは、OPT(専攻と関連のある職種で企業研修を行える制度)を活用して在学中・卒業後に最長1年間は現地の企業で働けます。
OPTの申請方法や申請の流れについては「OPTとは?申請方法について紹介」の記事をご覧ください。

現地でキャリアを築ける点は大きな魅力です。あるいは、日本企業の現地法人や留学経験者を求めている日本企業、高度な英語力を求められる外資系企業などへ就職することもできます。

いずれにせよ、慣れない環境で人間力・英語力・専門性を磨いた留学生は、就職活動で高く評価される傾向があります。

メリット3.世界基準の学習ができる

世界中の大学の中から、進学先を選べる点も魅力です。例えば、アメリカには約4,000もの大学があると考えられています。旺文社教育情報センターの発表によると、2021年度における日本の大学数は788大学です。
出典:旺文社教育情報センター 

世界に視野を広げると、目的に合っている大学を見つけやすくなります。もちろん、専攻分野の選択肢も広がります。 世界最高レベルの教育を受けられる点も見逃せません。
タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(Times Higher Education)が発表している世界の大学ランキング2022(World University Rankings 2022)で、上位50位以内にランクインしている日本の大学は東京大学(35位)だけです。ちなみに、約100大学しかないイギリスからは7大学がランクインしています(アメリカは23校)。
出典:Times Higher Education:World University Rankings 2022 

このランキングだけで教育のすべてを評価できるわけではありませんが、海外に目を向けるほうが世界基準といえる教育を受けやすいと考えることはできます。海外の大学を選択肢に加えれば、より質の高い教育を受けられる可能性があります。

メリット4.世界中の友人と人脈ができる

国や地域を問わず友人ができる点も見逃せません。世界中に友人ができる理由は、同じ大学へ通う留学生、現地在住の大学生と一緒に勉強していくことになるからです。ケースによっては、シェアハウスや学生寮で一緒に暮らすこともあります。

意識次第では、世界中に人脈を築くことができます。 もちろん、日本の大学でも外国人の友人を作ることは可能です。ただし、留学生と出会わなければならないため、そのチャンスは限られています。積極的に行動しないと、外国人の友人を作ることはできません。
また、留学生が少ないと、作れる友人の数は限られてしまいます。このようなケースでは、世界中に人脈を築けません。

さまざまな国と地域に友人を作りたい場合は、海外の大学が適しています。

メリット5.自立心が身につく

海外の大学へ進学すると、自立心も身につく傾向があります。言葉や文化が異なる環境で、自分で行動して課題を解決していかなければならないからです。最初から、友人についていけばよい、誰が助けてくれると考えていると、進路を見失ってしまいます。

海外では、自分で情報を集めて、自分の頭で考えて、自分で決断・行動することが求められます。さまざまな課題を自分で解決しながら卒業まで歩みを進めるため、気づかない間に自立心が身につくのです。 もちろん、日本の大学でも自立心を身につけることはできます。
とはいえ、いつでも誰かに助けを求められる環境に身を置いていると、自分を強く律しない限り高度な自立心を身につけることはできません。自立心は、環境が育てる面もあります。

自分を追い込んで人間力を高められる点は海外の大学の魅力です。

メリット6.価値観が広がる

価値観を大きく広げられる点も魅力といえるでしょう。異なる文化圏に身を置くため、日本の常識が常に通じるわけではありません。例えば「言わなくてもわかる」と考えていると、いつまでたっても理解してもらえないなどが考えられます。

また、さまざまな国や地域からやってきた留学生も価値観を広げてくれます。それぞれの留学生が、異なる常識を身につけているからです。
海外の大学へ進学すると、国や地域により考え方や価値観は異なることを体験できます。当初は戸惑うかもしれませんが、受け入れて生活するうちに価値観は大きく広がります。

日本の大学でも価値観は広げられますが、身につけた常識が通じるとその範囲は限られるでしょう。自身の価値観を一回りも二回りも大きくできる点は海外の大学の魅力です。

価値観の変化により、将来の目標が具体的に見えてきたりと、”自分を見つめ直す”機会にもなるでしょう。

メリット7.コミュニケーション能力が身につく

コミュニケーション能力を伸ばせる点も海外の大学へ進学するメリットです。誰一人自分を知らない環境へ飛び込むため、海外の大学では積極的にコミュニケーションをとることを求められます。したがって、主体的にコミュニケーションをはかる能力が身につきます。

外国人と適切に接する方法を学べる点も見逃せません。さまざまな外国人と接する中で、不快に思われる行動、快く思われる行動、心地よい距離感などがわかります。日本人が当たり前と思っている行動の中にも、外国人を不快にさせてしまうものはあります。

適切なコミュニケーション方法を学べる点は、海外の大学へ進学するメリットです。ビジネスに活かせる能力にもなりえます。

海外の大学に進学するデメリットと対処法

続いて、海外の大学へ進学するデメリットとその対処法を紹介します。

デメリット1.卒業が難しい

一般的に、海外の大学は日本の大学よりも卒業が難しいと考えられています。このように考えられている主な理由は、明確な評価基準に基づき、課題の提出状況やグループディスカッションの発言内容、テストの結果などを踏まえて総合的に生徒を評価するからです。

テストの結果だけで評価しないため、一夜漬けで単位を取得できるほど甘くはありません。多くの学生は、授業ごとに出される課題と予習・復習に追われる学生生活を送っています。
海外の大学には、学生のサポート体制が充実している特徴もあります。教授との距離感が近いため、授業についていけないときはいつでも相談できます。
課題のサポートをしてくれる部署を設けている大学もあります。

サポート体制が充実しているため、意欲のある学生はそれほど心配しなくてよいでしょう。

デメリット2.費用がかかる

海外の大学は、日本の大学よりも費用がかかる傾向があります。日本の国立大学の標準授業料は年額で535,800円です。
出典:e-GOV法令:平成十六年文部科学省令第十六号 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令 

アメリカの州立大学の授業料は、年額で8,000~10,000ドル程度と考えられています。具体的な金額はケースで異なるものの、学費は日本の大学よりも高くなる恐れがあります。
また、海外の大学へ進学すると、生活費なども必要になります。アメリカなどの物価は日本よりも割高です。進学にかかる費用は事前に把握しておきたいポイントといえるでしょう。

ただし、自己負担額は独立行政法人日本学生支援機構の奨学金制度や現地の奨学金制度などを活用して抑えることができます。費用が気になる場合は、これらの奨学金制度の活用を検討するとよいでしょう。

デメリット3.入学前に一定の英語力が必要

入学前に一定の英語力を求められる点にも注意が必要です。
例えば、アメリカの大学は、出願するためにTOEFL® iBTで61点以上を求められることが少なくありません。大学によっては、さらに高得点を求められることもあります。ちなみに、TOEFL® iBT61点は、英検2級、TOEIC550~600点程度に相当します。

いずれにせよ、一定の英語力が身についていないと授業についていけないため出願すらできません。海外の大学へ進学したい場合は、最初に英語力を高める必要があります。早めに目標と計画を立てて、英語力を向上させていくことが重要です。

【関連記事】
留学に必要な英語力はどのくらい?留学に必要な英語力を身につける方法も解説

TOEFLとIELTSの違いは?難易度や試験内容について

デメリット4.情報収集が大変

進学先の情報や現地の情報を集めにくい点もデメリットとしてあげられます。インターネットが普及したことで以前よりも情報は集めやすくなっていますが、それでも日本の大学と同じように情報を集めることはできません。

例えば、公式サイトでパンフレットをダウンロードしても、英語を翻訳する必要があります。英語力によっては、正確に理解できないこともあるでしょう。また、Webサイトに古い情報を掲載していることや不正確な情報を掲載していることも考えられます。

ある程度、情報を集められても、信頼できないケースは少なくありません。情報収集に不安を抱えている場合は、留学エージェントに相談する、海外の大学の日本校に相談をするなどの対策が考えられます。
留学エージェントの選び方については「留学エージェントの選び方と失敗しないポイント」の記事をぜひご覧ください。

留学の情報収集について以下の記事もご覧ください。
【関連記事】
留学の情報収集におすすめの方法とチェックしておきたいこと

デメリット5.慣れない土地で過ごすため、精神的な負担

海外の大学へ進学すると、慣れない土地で生活することになります。家族も友人もいない環境で、異なる文化に適応しなければならないため精神的な負担がかかります。身近なところでは、食事から慣れていかなければなりません。
上手く適応できないと、日本が恋しくなることもあるでしょう。

精神的な負担を軽減する方法として有効なのが積極的に行動することです。
少しずつ環境に慣れて、人脈が広がっていくため、落ち着いて生活できるようになります。慣れてしまうと、日本よりも快適と感じる方もいます。

デメリット6.治安

留学先の治安も注意したいポイントとしてあげられます。治安のレベルは国や地域で異なりますが、日本よりも悪いことがほとんどです。日本の治安の良さは、世界でもトップレベルと考えられています。

したがって、日本と同じように生活をしていると、トラブルに巻き込まれる可能性は高くなります。例えば、カバンを置いたまま席を離れると盗まれるかもしれません。
とはいえ、日常生活を脅かされるほど危険な地域は少ないでしょう。

基本的なルールさえ守れば、留学先でも安全に暮らせることがほとんどです。人通りの少ない道を避ける、夜間は一人で出歩かない、バスや電車に乗るときはバックパックを前に抱えるなどを心がけておけば多くのトラブルを回避できます。

治安が気になる方は外務省の「海外安全ホームページ」から国・地域別の最新情報を入手することが出来ます。

また留学先の候補として、アメリカをご希望されている方も多いのではないでしょうか?
アメリカ留学前に知っておこう!治安の良い都市・悪い都市と身を守る方法」の記事では、アメリカの治安を紹介しております。ぜひご覧ください。

海外の大学卒業後の進路


海外の大学を卒業してからの進路は、大きく以下の3つにわかれます。 海外の大学卒業後の進路

  • 企業へ就職
  • 企業でインターンシップ
  • 大学院へ進学

前述の通り、就職先はさまざまです。
現地企業に就職するケースや日本企業の現地法人に就職するケース、日本に帰国して就職するケースなどがあります。求人情報は、留学生向けのキャリアフォーラムなどで見つけられます。
日本との大きな違いは、就活解禁日がないことです。自分のペースで就活を進められますが、主体的に行動しないと必要な情報を集められません。

どのような就職先を選ぶにせよ、現地で働く場合は労働ビザが必要になります。アメリカであれば、OPT期間中にビザ申請をサポートしてくれるスポンサー企業を見つけることが可能です。

【関連記事】
留学後の就職は難しい?実際の就職先と就活に成功するポイントを解説

アリゾナ州立大学サンダーバードのプログラム詳細はこちら

海外の大学には魅力的なメリットがあります

海外の大学へ進学するメリットとデメリットを解説しました。

日本の大学にはないメリットがあるため、英語力を伸ばしたい方や高度な教育を受けたい方、就職先の選択肢を増やしたい方などに向いています。積極的に検討してみてはいかがでしょうか。

外国大学の日本校

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部について

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部(以下、サンダーバード)は、1946年創立以来、75年以上の歴史を持つ、グローバルビジネスおよびグローバルマネジメントに特化した、高等教育機関です。

キャンパスには世界中から生徒が集まっており、その様子は「小さな国連」と呼ばれるほど。ダイバーシティな環境下で学ぶことにより、グローバルな視点や多文化への理解、協調性、そして将来のグローバルリーダーとしての力を養えます。

サンダーバードの卒業生たち

サンダーバードのアラムナイ(卒業生)は、世界約145ヶ国45,000人以上の卒業生からなり、その結びつきは他のビジネススクールでは見られない、非常に強固なものとして、世界的にも有名です。

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校の紹介

サンダーバードが提供している「グローバルマネジメント学」「国際貿易学」の学士号を、日本でも学べる新プログラムがスタートしました。

日本国内にいながら、世界トップレベルのマネジメントスクールの授業を受け、アメリカの正規の大学の学士号を取得できます。

プログラム詳細はこちら

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校は「外国大学の日本校」です

広島大学と75年以上の歴史をもつアリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院が連携した学士号プログラムです。

本プログラムは文部科学省により「外国大学の日本校」として指定を受けております。
「外国大学の日本校」については、文部科学省のホームページをご覧ください。
外国大学等の日本校の指定:文部科学省

プログラムについて

取得できる学士号はアリゾナ州立大学の「グローバルマネジメント学」と「国際貿易学」の2種類です。

「グローバルマネジメント学」では、グローバルな環境で活躍するためのマネジメント力を学べるプログラムとなっています。

「国際貿易学」ではグローバルにビジネスを行うための政治的・文化的・経済的側面への理解を深めながら、国際貿易分野で活躍するために必要なスキルを学びます。

本プログラムでは、1・2年次を広島大学のキャンパスで、3・4年次をアリゾナ州で学びます。 広島を含め、4年間全ての授業が英語で行われますので、国内にいながらでもグローバルな環境で世界有数の大学によるグローバルマネジメントを学ぶことが可能です。

また、「国際貿易学」の学位取得後はアメリカでのOPT(Optional Practical Training)を取得し、卒業後アメリカで3年間の就労資格を得られます。

サンダーバードの国際貿易学はQS 国際貿易学ランキングにて「世界第1位」を獲得

サンダーバードの国際貿易学は、QSワールド大学ランキングの国際貿易学専攻で世界第1位を獲得しました。
QSワールド大学ランキングでは、修士課程(大学院)を専攻別に分け、以下の各項目について評価・選定したランキングを毎年発表しています。

  • プログラムの内容
  • 革新的な教育方法
  • 学生が就職できるように大学がどのように準備しているか

サンダーバードは上記の各項目で、最高評価を獲得しています。

詳しくはこちら

卒業後の進路について

サンダーバードの卒業生は、国際機関、グローバル企業をはじめ、各国政府やNPO団体など多種多様な分野において、世界を舞台に活躍。
在学中の進路支援にも力を入れており、世界中の卒業生ネットワークを活用した進路支援を行っています。

また、本学の修士課程であるMGM(Master of Global Management)プログラムへ進学する学生も多くいます。 ※MGMとは、通常のMBAではなく、全てのクラスがグローバルな視点で構成され、 “第4次産業革命の時代に必要とされ、本当の意味でグローバルに活躍できる真のリーダーを育てる”ことを目的とした修士号です。

将来の選択肢を広げるためにも、日米両キャンパスでグローバルな視点で構成されたプログラムを学べるユニークな形の留学に挑戦してみるのはいかがでしょうか。

サンダーバードでは、日本オフィスにて日本人スタッフが個別に留学サポートの相談を受付ています。将来グローバルに活躍したいなど、海外にご興味のある学生の方は、ぜひご相談ください!

【外国大学の日本校認定】アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部 広島大学グローバル校の詳細はこちら

コラム監修者

監修者の写真

夫馬 賢治Kenji Fuma

株式会社ニューラル

代表取締役CEO

<略歴>

信州大学グリーン社会協創機構特任教授。アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院MBA。ハーバード大学大学院サステナビリティ専攻修士。東京大学教養学部国際関係論専攻卒。東証プライム上場企業、機関投資家、スタートアップ企業、ベンチャーキャピタルの社外取締役やアドバイザリーを多数務める。環境省、農林水産省、厚生労働省のESG分野の委員会委員を複数兼任。Jリーグ特任理事、ウォーターエイドジャパン理事、MASHSING UP理事。留学経験を活かしたグローバル視点での戦略立案を得意とする。国内外のテレビ、ラジオ、新聞、雑誌で解説を担当。

<主な著書>

ネイチャー資本主義』(PHP新書)

超入門カーボンニュートラル』(講談社+α新書)

データでわかる 2030年 地球のすがた』(日経プレミアシリーズ)

ESG思考』(講談社+α新書)

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