アメリカ留学のメリット8選・デメリットとその解決方法
「自分に合っている留学先を決定するため、アメリカの魅力を知っておきたい」などと考えていませんか。メジャーな留学先であるため、詳細を知っておきたいと考える方は多いでしょう。
結論から述べると、アメリカは多くの学びを得られる素晴らしい留学先です。ただし、デメリットがないわけではありません。
この記事では、アメリカ留学のメリット・デメリットを詳しく解説しています。さらに、アメリカ留学が向いている人、留学手続きの進め方も紹介しています。以下の情報を参考にすれば、アメリカが自分に合っているかどうかがわかるはずです。留学先を検討中の方は参考にしてください。
目次
アメリカ留学のメリット
アメリカ留学の主なメリットは次の通りです。
- 大学や語学学校が多く進路の選択肢が幅広い
- 教育の質が高い
- 留学経験が就職活動の際に活きる
- OPTを利用して現地で就職できる
- アメリカ英語を学べる
- 世界各国の文化に触れられる
- 最先端の技術やサービスを日常で体感できる
- 休みの日は観光地などへ行ける
メリット1.大学や語学学校が多く選択肢が幅広い
集計方法などにより前後するものの、アメリカには約4,000もの大学があります。旺文社教育情報センターが発表している資料によると、2021年度における日本国内の大学数は788校です。
出典:旺文社教育情報センター
選択肢が多いため、目的や学力に合っている大学を見つけやすいといえます。語学学校についても同様です。
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メリット2.教育の質が高い
ハイレベルな教育を受けられる点もアメリカ留学の特徴です。
日本の大学は主にテストの点数で成績を決定しますが、アメリカの大学は出席率や授業ごとに出される課題、ディスカッションでの発言なども基本的に評価に含めます。
したがって、予習・復習を徹底しないと単位を取得できません。見方によれば、アメリカの大学は日本の大学よりも卒業が難しいといえるでしょう。
メリット3.留学経験が就職活動の際に活きる
留学経験を就職活動に活かしやすい点もメリットといえるでしょう。
留学経験者の主な強みは、語学力、国際感覚、行動力などです。グローバルに活躍する素地がすでに築かれているため、留学経験者を求める企業は少なくありません。
特に、世界経済の中心地・アメリカで学んだ学生は高く評価される傾向があります。
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メリット4.OPTを利用して現地で就職できる
OPTは「Optional Practical Training」の頭文字です。簡単に説明すると、F-1ビザで就学している学生が、専攻と同じ分野の職種で最長1年間の企業研修を受けられる制度です。
アメリカ留学であれば、専攻分野と関連のある一般企業で働ける可能性があります。
メリット5.アメリカ英語を学べる
アメリカ英語を学べる点も、アメリカ留学のメリットです。
アメリカ英語は、現在のところ世界の共通語と捉えられています。アメリカポップカルチャーの影響で、アメリカ英語に親しむ人が増えたからです。
アメリカ英語とイギリス英語・カナダ英語・オーストラリア英語では、発音などが異なります。標準的な英語を学べる点は大きな魅力です。
メリット6.世界各国の文化に触れられる
世界中の文化に触れられる点も、アメリカ留学のメリットといえるでしょう。
移民の国といわれる通り、アメリカにはさまざまな国や地域にルーツをもつ人が存在します。同じ国や地域出身の方は、アメリカ国内のある地域でコミュニティを形成しているケースが少なくありません。例えば、ロサンゼルスのリトルトーキョーがあげられます。アメリカに留学すれば、さまざまな国や地域の文化に触れられます。
また、留学先として人気が高いため、さまざまな国や地域の友人を作ることも可能です。
メリット7.最先端の技術やサービスを日常で体感できる
アメリカは、世界最先端の技術やサービスが次々と誕生している国です。例えば、Google、Amazon、Netflixなどがあげられます。
最先端の技術やサービスを、他の地域に先駆けて利用できる点もアメリカ留学のメリットです。
意識次第では、ビジネスチャンスにつなげられるかもしれません。
メリット8.休みの日は観光地などへも行ける
アメリカ国内には、世界的に有名な観光地がたくさんあります。土日や長期休暇を利用して、観光地へ出かけることも可能です。
世界を魅了するアメリカの観光地として、ニューヨークのタイムズスクエア、フロリダのディズニーワールド、アリゾナのグランドキャニオンなどがあげられます。
アメリカ留学のデメリット
アメリカ留学の代表的なデメリットは次の通りです。
- 日本と比較して治安が合悪い
- 留学費用が高い
- 医療費が高い
- 人種差別を受けるかもしれない
- 車が無いと移動が大変
- 日本留学生が多い
- 積極性が必要
デメリット1.日本に比べると治安が悪い
アメリカの治安は、日本よりも悪い傾向があります。とはいえ、日本の治安は世界トップクラスです。日本と比べると、ほとんどの国の治安は悪くなってしまいます。
注意は必要ですが「夜間に一人で出歩かない」「人通りの少ない道は避ける」など、基本的なルールを守れば、アメリカでもトラブルに巻き込まれることはほとんどありません。
治安が気になる方に向けて、国内留学というのはご存知でしょうか?国内留学とは、国内にいながら海外留学と同じような環境で学ぶことを指します。
詳しくは「国内留学のメリット・デメリットと国内留学の方法」にて紹介しております。
デメリット2.留学費用が高い
学費・生活費とも、カナダやオーストラリアなどよりも高くなる傾向があります。特に、都市部は高額になりやすいといえるでしょう。
一方で、高度な教育を受けられる、最先端のサービスを体験できるなどの魅力があることも事実です。留学費用が気になる場合は、さまざまな角度から留学先を評価する必要があります。
デメリット3.医療費が高い
アメリカは医療費も高額です。ただし、ほとんどの大学などでは、入学時に学校指定の健康保険へ加入を求められます。健康保険を利用すれば、全額を自己負担する必要はありません。
また、日本の国民健康保険(海外療養費制度)や民間保険(海外留学保険)を利用することも可能です。準備をすれば、留学中の療養にかかる自己負担額を抑えられます。
デメリット4.人種差別を受けるかもしれない
さまざまな国や地域の人たちが一緒に暮らしているアメリカでは、異なる価値観を尊重する文化が根付いています。しかし、全ての人が受け入れているわけではありません。中には、人種を理由として他人を差別する人もいます。したがって、アメリカ留学では、人種差別に遭遇する恐れがあります。
ただし、人種差別が行われているのは、アメリカだけではありません。アメリカ以外の国と地域、あるいは日本国内でも行われています。基本的なリスクは、他の国や地域と変わらないといえるでしょう。
デメリット5.車が無いと移動が大変
都市部を除くと、アメリカの交通の便は日本ほどよくありません。
郊外で暮らす場合、車がないと不便を感じる恐れがあります。心配な方は、滞在先に学生寮やホームステイを選ぶとよいでしょう。買い物が不要になるため、車の必要性はほとんどなくなります。
もちろん、現地で免許を取得して車を購入することもできます。車があれば、行動範囲は飛躍的に広がります。
デメリット6.日本人留学生が多い
アメリカには、たくさんの日本人が留学しています。
現地で出会った日本人同士でかたまっていると、アメリカ人やほかの国の留学生と交流しにくくなります。日本人同士でかたまることで、貴重なチャンスを逃さないようにしましょう。
ただし、この点はメリットにもなりえます。困ったときに助け合えるからです。
デメリット7.積極性が必要
アメリカと日本では、講義や授業などの進め方が大きく異なります。
アメリカでは、学生同士で意見を交わすグループディスカッションなどを用いるケースが少なくありません。したがって、積極性が乏しいと学びの機会も乏しくなる恐れがあります。
シャイな方にとっては辛い状況ですが、自分の殻を破るチャンスととらえることもできます。
アメリカ留学に向いている人
ここからは、アメリカ留学が向いている人の特徴を紹介します。
チャレンジ精神のある人
アメリカ留学は、毎日が挑戦の連続です。例えば、カフェで注文することやバスを乗り継いで目的地へ出かけることすら挑戦になりえます。
したがって、チャレンジ精神旺盛な方に向いています。
精神的にタフな人
アメリカ留学に限らず、留学先ではストレスがたまることが少なくありません。代表的なストレッサーといえるのが日本とは異なる環境です。例えば、バスが時間通り来ないことにイライラしてしまうこともあるでしょう。
小さなことを気にしていると、精神的に参ってしまいます。
物事を大らかに捉えられる方も、アメリカ留学に向いています。
新しいことを学びたいという好奇心がある人
好奇心旺盛な方は、アメリカ留学に向いています。自分で限界を決めず、新しいことを学んでいく姿勢があるからです。
アメリカには、日本と異なる刺激がたくさんあります。求めれば、多くのことを学べる環境です。
英語を使った仕事をしたいor海外で働きたい
英語を使う仕事がしたい、海外で働きたいなど、目的が明確な方もアメリカ留学に向いています。
さまざまな誘惑があっても、ブレることなく努力を続けられるからです。
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アメリカ留学の費用
アメリカ留学にかかる費用を紹介します・
<主な費用例>
学費 | 120万円~/年(州立大学に通った場合) |
保険 | ~1万円程度/月 |
パスポートなどの諸手続き | 約7万円 |
滞在費 | 約10万円/月 |
食費 | 約3万円~ |
通信費 | 5,000円~/月 |
「アメリカ留学にかかる費用の内訳と節約方法をチェック」の記事では、アメリカ留学にかかる費用や節約方法を、より詳細に解説しております。
アメリカ留学までの流れ
最後に、アメリカ留学の流れを紹介します。
アメリカ留学の流れ
<アメリカ留学の流れ>
- 留学エージェントに相談する
- 資料を取り寄せて学校を選択する
- 願書を提出して入学許可を取得する
- 留学に必要な学生ビザを申請する
- 面接を受けて学生ビザを取得する
- 航空券を手配して留学保険に加入する
- 現地通貨や荷物など留学の準備を進める
長期留学はF-1ビザと呼ばれる学生ビザが必要です。就学時間が週18時間を越えず、留学期間が90日以内の場合はESTAで留学することもできます。
詳しくは、留学エージェントに教えてもらうとよいでしょう。
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留学エージェントの選び方!失敗しないポイントとメリット
留学に必要な持ち物
アメリカ留学では、次の持ち物などが必要になります。
分類 |
持ち物 |
書類 |
パスポート・I-20(学生ビザを取得した方)・ESTA(学生ビザを取得していない方)・財務証明書・SEVIS費用の支払いレシート・航空券 |
お金 |
現金・クレジットカード・国際キャッシュカード |
日用品 |
変圧器・電子辞書・下着・医薬品・洗面道具・メガネ・コンタクトレンズ |
日用品は最低限のものだけ用意して、現地で調達することもできます。
留学までに必要な準備期間については「留学の準備期間と当日までの流れ」の記事をご覧ください。
アメリカ留学はメリットが一杯
アメリカ留学のメリット・デメリットについて解説しました。
治安や留学費用に注意は必要ですが、アメリカ英語を学べる、留学先の選択肢が多いなど、他国にはないメリットがたくさんあります。
学びの質を重視したい方は、アメリカを留学先の候補に加えてみてはいかがでしょうか。
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部について
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部(以下、サンダーバード)は、1946年創立以来、75年以上の歴史を持つ、グローバルビジネスおよびグローバルマネジメントに特化した、高等教育機関です。
キャンパスには世界中から生徒が集まっており、その様子は「小さな国連」と呼ばれるほど。ダイバーシティな環境下で学ぶことにより、グローバルな視点や多文化への理解、協調性、そして将来のグローバルリーダーとしての力を養えます。
サンダーバードの卒業生たち
サンダーバードのアラムナイ(卒業生)は、世界約145ヶ国45,000人以上の卒業生からなり、その結びつきは他のビジネススクールでは見られない、非常に強固なものとして、世界的にも有名です。
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校の紹介
サンダーバードが提供している「グローバルマネジメント学」「国際貿易学」の学士号を、日本でも学べる新プログラムがスタートしました。
日本国内にいながら、世界トップレベルのマネジメントスクールの授業を受け、アメリカの正規の大学の学士号を取得できます。
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校は「外国大学の日本校」です
広島大学と75年以上の歴史をもつアリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院が連携した学士号プログラムです。
本プログラムは文部科学省により「外国大学の日本校」として指定を受けております。
「外国大学の日本校」については、文部科学省のホームページをご覧ください。
外国大学等の日本校の指定:文部科学省
プログラムについて
取得できる学士号はアリゾナ州立大学の「グローバルマネジメント学」と「国際貿易学」の2種類です。
「グローバルマネジメント学」では、グローバルな環境で活躍するためのマネジメント力を学べるプログラムとなっています。
「国際貿易学」ではグローバルにビジネスを行うための政治的・文化的・経済的側面への理解を深めながら、国際貿易分野で活躍するために必要なスキルを学びます。
本プログラムでは、1・2年次を広島大学のキャンパスで、3・4年次をアリゾナ州で学びます。 広島を含め、4年間全ての授業が英語で行われますので、国内にいながらでもグローバルな環境で世界有数の大学によるグローバルマネジメントを学ぶことが可能です。
また、「国際貿易学」の学位取得後はアメリカでのOPT(Optional Practical Training)を取得し、卒業後アメリカで3年間の就労資格を得られます。
サンダーバードの国際貿易学はQS 国際貿易学ランキングにて「世界第1位」を獲得
サンダーバードの国際貿易学は、QSワールド大学ランキングの国際貿易学専攻で世界第1位を獲得しました。
QSワールド大学ランキングでは、修士課程(大学院)を専攻別に分け、以下の各項目について評価・選定したランキングを毎年発表しています。
- プログラムの内容
- 革新的な教育方法
- 学生が就職できるように大学がどのように準備しているか
サンダーバードは上記の各項目で、最高評価を獲得しています。
卒業後の進路について
サンダーバードの卒業生は、国際機関、グローバル企業をはじめ、各国政府やNPO団体など多種多様な分野において、世界を舞台に活躍。
在学中の進路支援にも力を入れており、世界中の卒業生ネットワークを活用した進路支援を行っています。
また、本学の修士課程であるMGM(Master of Global Management)プログラムへ進学する学生も多くいます。 ※MGMとは、通常のMBAではなく、全てのクラスがグローバルな視点で構成され、 “第4次産業革命の時代に必要とされ、本当の意味でグローバルに活躍できる真のリーダーを育てる”ことを目的とした修士号です。
将来の選択肢を広げるためにも、グローバルな視点で構成されたプログラムを日米両キャンパスで学べるユニークな形の留学に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
サンダーバードでは、日本オフィスにて日本人スタッフが個別に留学サポートの相談を受付ています。将来グローバルに活躍したいなど、海外にご興味のある学生の方は、ぜひご相談ください!
【外国大学の日本校認定】アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部 広島大学グローバル校の詳細はこちら
コラム監修者
<略歴>
信州大学グリーン社会協創機構特任教授。アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院MBA。ハーバード大学大学院サステナビリティ専攻修士。東京大学教養学部国際関係論専攻卒。東証プライム上場企業、機関投資家、スタートアップ企業、ベンチャーキャピタルの社外取締役やアドバイザリーを多数務める。環境省、農林水産省、厚生労働省のESG分野の委員会委員を複数兼任。Jリーグ特任理事、ウォーターエイドジャパン理事、MASHSING UP理事。留学経験を活かしたグローバル視点での戦略立案を得意とする。国内外のテレビ、ラジオ、新聞、雑誌で解説を担当。
<主な著書>
『ネイチャー資本主義』(PHP新書)
『超入門カーボンニュートラル』(講談社+α新書)
『データでわかる 2030年 地球のすがた』(日経プレミアシリーズ)
『ESG思考』(講談社+α新書)