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公開日:2022.05.08 / 最終更新日:2023.03.17

日本の大学と海外(アメリカ)の大学の違い12選を紹介

高校を卒業してから海外で学んでみたいと思ったときは、日本と海外の大学の違いを理解することが大切です。

一般的に日本の大学は大学受験が難しく、アメリカをはじめとする海外の大学は卒業までが大変といわれています。 大学は専門的なことを学ぶための場所ですが、海外の大学は日本のように専攻のみを1年次から学んでいくわけではありません。
高校を卒業してから海外に留学をしようと考えている方は、「何を学べるのか」「日本の大学と何が違うのか」を中心に、希望の大学を選んでください。

ここでは、日本の大学と海外の大学の違いについてそれぞれ詳しく紹介します。大学の種類・学費・交友関係・授業スタイルなどを比較していきましょう。

外国大学の日本校

日本の大学と海外の大学の違い


日本の大学と海外の大学では、どのような違いがあるのでしょうか。

大学の種類

日本の大学は、国や地方自治体が運営する国立大学・公立大学と、学校法人が運営する私立大学の2つに分けられます。

私立大学は費用が高く設定されており、大学ごとの特徴や方針がカリキュラムなどさまざまな部分に反映されています。

海外の大学は、一例としてオーストラリアでは国公立大学、私立大学の2種類、アメリカでは州立大学と私立大学の2種類に分けられています。日本と同じく国などが運営するものが国公立大学や州立大学であり、それ以外は私立大学となります。

アメリカの私立大学は州立大学よりもお金をかけて学べる環境にあるため、名門校が揃っています。なかには、400年近い歴史をもつ大学も存在します。

学費

日本も海外も、私立大学のほうが学費は高いといえます。

アメリカの私立大学の授業料は年間で300万円以上が相場です。イギリスやカナダについても同様に私立大学の学費が高いため、日本の私大と同じように学費がかかると考えて良いでしょう。
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入試方法

日本の大学のほとんどが「入試」と呼ばれる試験を設けています。
一方海外の大学は、高校時代の成績や大学が指定するTOEFLなどのスコアから判定し、入学の可否を決めています。

日本の大学では5教科7科目、または入学に必要な科目をそれぞれテストしますが、海外の大学は科目ごとのテストよりも個人の総合的な能力や成績を重視する傾向にあります。

アメリカでは「The Significant Six」と呼ばれる6つの要素をチェックします。
The Significant Sixとは、生徒の高校での成績・エッセイ・推薦状・課外活動・面接・テストの6つです。 このうち、高校の成績については3年間すべてをチェックし、1年次より2年次の成績が上がっているか、3年次はさらに上がっているかをみます。
エッセイとは、大学に入るための自己紹介や自己アピールの文章です。課外活動は生徒会・部活動・その他の活動など。私立の大学などが重視する部分です。

入試ほどの規模ではありませんが、テストも存在します。ただしThe Significant Sixの一つという位置づけであり、日本の入試のように合格ラインを満たせば入学ができるものではありません。

課題の量

日本の大学では、講義や授業ごとに課題の量が大きく異なります。出席が重視され課題そのものは少ない講義、課題をこなしてはじめて評価につながる講義もあります。試験は中間や学期末に行われ、集中的な勉強で成績を上げることが可能です。

海外の大学は、予習や復習などの自習時間を非常に重視しています。授業に積極的に参加するためには学生自身の予習・復習が必要不可欠という考えです。
講義数は詰め込みではなく1日3時間程度などと余裕がありますが、宿題や課題がこまめに出るほか、グループでプロジェクトを立ち上げるなどの大きな課題も与えられるため、しっかりと学んで、次回の講義までの準備をしなくてはなりません。

日本のように個人が黙々と学ぶのではなく、「社会に出てからの自分」がイメージできるように、クラスメイトと協力をしながら課題をこなしていくことも必須の要素です。

卒業方法や卒業難易度

海外では大学ごとに入学・卒業の基準が定められています。
卒業のためには真剣に勉強に取り組まなくてはならず、授業についても1日の3時間程度の授業に対して、予習や復習などの準備に5時間以上の時間をかけることになります。

卒業のためには単位を取得することはもちろん、学期ごとのテストやレポートの提出が必須です。日本の大学は前期と後期に分かれていますが、海外の大学はさらに細かい約4ヶ月程度で1学期が終わるため、テストやレポートの提出頻度は日本よりも多くなっています。

単位数が少ない、成績が悪いといったケースは退学となるため、卒業までに気を抜かずに過ごさなければなりません。またアメリカでは文武両道が奨励される傾向にあり、テストなどの勉強以外の活動も重視されます。

入学は簡単と言われる一方、卒業は難しいと言われます。これは、授業の予習復習にしっかり時間を割いて、計画的に勉強して単位を取得する必要があるからです。

授業スタイル

アメリカをはじめ、海外の大学の授業スタイルは自由度が高くなっています。

日本のように黙って真面目に話を聞く、規律を重んじるといった傾向は少なく、コーヒーなどの飲み物や軽食を持ち込んで講義を聴講することが可能です。

日本では教授や講師の話を静かにしっかりと聞き取るように求められますが、海外では質問含めて積極的な発言や授業参加が推奨されています。
議論形式で授業が進行することも多く、問題や課題に対して自ら積極的に関わっていく姿勢は高く評価されます。

教授との距離感

日本では教授や講師に対して一定の距離をとり、自分よりも知識や経験をもつ人として尊重します。
海外では、教授や講師を尊敬しながらもさらにフランクに接するのが一般的。気さくに挨拶をしたり、親しい感覚で接したりする学生もみられます。

それぞれの国の文化や背景にもよりますが、英語圏は日本よりも堅苦しくない雰囲気が好まれる傾向にあります。かしこまった雰囲気のまま発言ができないよりは、多少フランクな姿勢で積極的に授業に関わっていくほうが良いとされているのです。

専攻変更がしやすい

「英語を学びたいので英語学科に出願する」というように、日本の大学は出願の時点から専攻を選ばなければなりません。日本の大学では、専攻を決めたら簡単に変更することはできず、4年間専攻内容を中心に学んでいきます。専攻を変える場合は転部・転科・編入学などを申し込み、変更したい専攻の学科や学部の試験を再度受け直さなければなりません。

海外の大学は必ずしも日本と同じではなく、たとえばアメリカのように授業を履修してから専攻が選べたり、部活動を通して研究を深めていくなかで専攻が選べたりと、柔軟なシステムを採用しています。

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在学生の年齢

日本の大学は、基本的に高校を卒業した年齢の学生が新入生として入学します。入学時点で18歳であり、入学の年か翌年の3月までに19歳を迎える生徒が多く、一部で浪人生や他学科からの年上の転入生などがみられます。

海外の大学は、人種・性別・年齢について非常にバリエーションが豊かです。飛び級で入学する優秀な学生、他の学校からの編入者や留学生、社会人になってから学び直す人などを積極的に受け入れているため、必ずしもクラスメイトが同学年のみで構成されているわけではありません。

交友関係

日本の大学は同じ講義やサークルで知り合う人との交友関係が中心になります。大学内で顔を合わせるだけであれば友人関係にはなりにくいものですが、お昼休みなど休憩時間に知り合って友達になったり、同学年同士で自然に知り合い、友達関係になったりするケースが一般的です。

海外の大学では、初年度のオリエンテーションで友人を作るケースが多くみられます。日本よりも活発に交流を深めていくため、人から人へ紹介を受けて知り合ったり、サークルやその他のグループが主催するパーティに参加して友達ができたりする場合も。
課題をこなすうちにグループの絆が深まり、生涯の友人関係ができあがるケースや、授業中に議論や会話を交わすうちに相手への理解が深まるなど、コミュニケーションを介しての交友関係が多いようです。

サークルなどの課外活動

日本の大学では、サークルと呼ばれるさまざまな活動が行われています。研究の一環などとして結成されるサークルのほか、同郷の学生からなる県人会、大学対抗の試合などが行われる本格的な活動まで多種多様です。

海外の大学も同様に、文化系の部活動と運動系の部活動、気軽に参加できるサークルがあります。
アメリカでは入学時から複数の部活動を掛け持ちするケースも多く、部活動を通して研究を行い、専攻を決めていくといった進路のとりかたも珍しくありません。

日本の大学サークルは特定の分野を得意としている、または興味のある学生の同好会として行われていますが、アメリカなどの海外の部活動は研究や進路を定めるための手段でもあります。

学生の就活事情

日本では、4年制大学の場合3年次から就職活動と呼ばれる活動を行います。セミナーと呼ばれる集まりに出て就職先を決め、履歴書や面接の対策を行って準備をします。 採用においては、学生の出身大学や保有資格などのほか、大学生活での学び・経験などが重視されるため、面接でしっかりと自己アピールをすることも重要です。

海外の就活は、在学中ではなく卒業後に行われます。学生のうちは学生の本分である勉強や活動に集中すべきとの考え方があるためです。
面接は日本と同じように行われますが、大学のレベルや専攻、成績など一目で能力がわかるデータが重視される傾向にあります。 英語圏でも「Resume」と呼ばれる履歴書を作成します。
顔写真は日本のようにリクルートスーツでかっちりとしたものを撮る必要がなく、人種や性別で採用を判定しないために、顔写真を不要とする企業も増えてきています。

また、学生のうちから自分がやりたい仕事かどうかを見極めるために、長期的なインターンシップに参加する人も多くいます。



外国大学の日本校

海外と日本の大学の違いをチェック


いかがでしたでしょうか?キャンパスライフや就活事情など、日本の大学と海外の大学とではタイミングや考え方に大きな違いがあることがわかりました。

留学を考えている方は、渡航先の国の大学事情を細かく比較しながら、1年の過ごし方や大まかなスケジュールを考えてみてください。

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部について

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部(以下、サンダーバード)は、1946年創立以来、75年以上の歴史を持つ、グローバルビジネスおよびグローバルマネジメントに特化した、高等教育機関です。

キャンパスには世界中から生徒が集まっており、その様子は「小さな国連」と呼ばれるほど。ダイバーシティな環境下で学ぶことにより、グローバルな視点や多文化への理解、協調性、そして将来のグローバルリーダーとしての力を養えます。

サンダーバードの卒業生たち

サンダーバードのアラムナイ(卒業生)は、世界約145ヶ国45,000人以上の卒業生からなり、その結びつきは他のビジネススクールでは見られない、非常に強固なものとして、世界的にも有名です。

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校の紹介

サンダーバードが提供している「グローバルマネジメント学」「国際貿易学」の学士号を、日本でも学べる新プログラムがスタートしました。

日本国内にいながら、世界トップレベルのマネジメントスクールの授業を受け、アメリカの正規の大学の学士号を取得できます。

プログラム詳細はこちら

アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校は「外国大学の日本校」です

広島大学と75年以上の歴史をもつアリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院が連携した学士号プログラムです。

本プログラムは文部科学省により「外国大学の日本校」として指定を受けております。
「外国大学の日本校」については、文部科学省のホームページをご覧ください。
外国大学等の日本校の指定:文部科学省

プログラムについて

取得できる学士号はアリゾナ州立大学の「グローバルマネジメント学」と「国際貿易学」の2種類です。

「グローバルマネジメント学」では、グローバルな環境で活躍するためのマネジメント力を学べるプログラムとなっています。

「国際貿易学」ではグローバルにビジネスを行うための政治的・文化的・経済的側面への理解を深めながら、国際貿易分野で活躍するために必要なスキルを学びます。

本プログラムでは、1・2年次を広島大学のキャンパスで、3・4年次をアリゾナ州で学びます。 広島を含め、4年間全ての授業が英語で行われますので、国内にいながらでもグローバルな環境で世界有数の大学によるグローバルマネジメントを学ぶことが可能です。

また、「国際貿易学」の学位取得後はアメリカでのOPT(Optional Practical Training)を取得し、卒業後アメリカで3年間の就労資格を得られます。

サンダーバードの国際貿易学はQS 国際貿易学ランキングにて「世界第1位」を獲得

サンダーバードの国際貿易学は、QSワールド大学ランキングの国際貿易学専攻で世界第1位を獲得しました。
QSワールド大学ランキングでは、修士課程(大学院)を専攻別に分け、以下の各項目について評価・選定したランキングを毎年発表しています。

  • プログラムの内容
  • 革新的な教育方法
  • 学生が就職できるように大学がどのように準備しているか

サンダーバードは上記の各項目で、最高評価を獲得しています。

詳しくはこちら

卒業後の進路について

サンダーバードの卒業生は、国際機関、グローバル企業をはじめ、各国政府やNPO団体など多種多様な分野において、世界を舞台に活躍。
在学中の進路支援にも力を入れており、世界中の卒業生ネットワークを活用した進路支援を行っています。

また、本学の修士課程であるMGM(Master of Global Management)プログラムへ進学する学生も多くいます。 ※MGMとは、通常のMBAではなく、全てのクラスがグローバルな視点で構成され、 “第4次産業革命の時代に必要とされ、本当の意味でグローバルに活躍できる真のリーダーを育てる”ことを目的とした修士号です。

将来の選択肢を広げるためにも、グローバルな視点で構成されたプログラムを日米両キャンパスで学べるユニークな形の留学に挑戦してみるのはいかがでしょうか。

サンダーバードでは、日本オフィスにて日本人スタッフが個別に留学サポートの相談を受付ています。将来グローバルに活躍したいなど、海外にご興味のある学生の方は、ぜひご相談ください!

【外国大学の日本校認定】アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部 広島大学グローバル校の詳細はこちら

コラム監修者

監修者の写真

夫馬 賢治Kenji Fuma

株式会社ニューラル

代表取締役CEO

<略歴>

信州大学グリーン社会協創機構特任教授。アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院MBA。ハーバード大学大学院サステナビリティ専攻修士。東京大学教養学部国際関係論専攻卒。東証プライム上場企業、機関投資家、スタートアップ企業、ベンチャーキャピタルの社外取締役やアドバイザリーを多数務める。環境省、農林水産省、厚生労働省のESG分野の委員会委員を複数兼任。Jリーグ特任理事、ウォーターエイドジャパン理事、MASHSING UP理事。留学経験を活かしたグローバル視点での戦略立案を得意とする。国内外のテレビ、ラジオ、新聞、雑誌で解説を担当。

<主な著書>

ネイチャー資本主義』(PHP新書)

超入門カーボンニュートラル』(講談社+α新書)

データでわかる 2030年 地球のすがた』(日経プレミアシリーズ)

ESG思考』(講談社+α新書)

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