留学時のホームシックになりやすい時期と原因・対処法について

留学中、多くの方が経験する、ホームシック。ホームシックになってしまうと学習に身が入らなくなってしまう可能性もあります。そこで、ホームシックに備えたいと考えている方のため、ホームシックになりやすい時期や期間、症状、なりやすい人の特徴などについて解説します。
この記事を読むことによってホームシックの基本や対策などがわかるので、参考にしてみてください。
目次
留学中のホームシックはいつ頃からなるのか?なりやすい時期は?期間は?
留学中にホームシックになる方が特に多いとされているのが、留学し始めてから2~3ヶ月後のタイミングです。このあたりの時期はある程度海外での生活にも慣れ、心に余裕が生まれます。
留学してすぐのタイミングは初めてみるものや知らない文化に慣れるため日々忙しく生活することになるでしょう。ですが、少しずつ落ち着きを取り戻し始めたあたりで、ふと日本が懐かしくなってしまう方が多いです。
ホームシックになる期間は個人差が大きく、さみしさを感じるのは当日だけの方もいれば、2週間程度引きずってしまう方もいます。 中には、留学して直ぐにホームシックになってしまう方もいるようです。
いつもと違う環境に不安を感じていると、これまでの日本での平和な生活が苦しくなってしまうことがあります。他にも、体調を崩したタイミングや何か生活でトラブルが起こった時、なんでもないちょっとしたことからホームシックになってしまうことが多いです。
ホームシックの症状
ホームシックとは、そもそもどのようなものなのでしょうか。
代表的な症状として、以下のようなものが見られます。
【代表的な症状】
- ちょっとしたことで悲しく感じる
- 精神が不安定な状態になる
- 食欲不振または過食
- 人に会うのが多くになる
- 日本にいる家族や友人が恋しくなる
- モチベーションが低下する
- 体調不良
- 睡眠不足
代表的な症状は上記のようなものです。
特に、特に何かあったわけではないのに悲しく感じ、涙をながしてしまうようなことが増えます。
他にも、日本が急激に恋しく感じて家族や友人に必要以上に連絡を取るようになる方も多いです。ホームシックのストレスにより、体調不良など引き起こすこともあります。
症状は個人差が大きいため、自分ではちょっとした変化や不調だと感じていることがホームシックによる症状である可能性も考えられます。
留学中にホームシックになりやすい人の特徴
留学中には日本に帰りたくなってつらい思いをする方もいれば、まったく問題なく楽しく暮らしている方もいます。
以下に該当とする方はホームシックになりやすいです。
【ホームシックになりやすい方】
- 性格が消極的
- 英語に自信がない
- 行動範囲が狭い
- 集団行動よりも一人でいるのが好き
- 日本では実家で暮らしていた
- 日本に友人が多くいる
- 相談相手が身近にいない
消極的な性格の方や英語が苦手な方はなかなか友人を増やすことができず、さみしさを感じてしまうこともあります。
また、日本で実家暮らしをしていた方は海外で生活すると環境が大きく変わるため、その変化についていけず、ホームシックになってしまうこともあります。家族と過ごしていた時の温かい雰囲気を思い出し、さみしく感じてしまう方も多いでしょう。
他にも、日本では多くの友人に囲まれていた方の場合、留学中は仲の良い友人と遊べなくなってしまいます。ふと楽しかった日々を思い出してしまうこともあるでしょう。
近くに相談相手がいればストレス発散にもなりますが、そういった相手がいないと自分の中に溜め込んでしまい、重い症状として現れてしまう可能性もあります。
留学中のホームシックの原因
そもそも、ホームシックはなぜ起こるのでしょうか。
原因を理解しておくことにより、対策をとることにもつながります。代表的な原因は以下の通りです。
違う文化に馴染めない
特に大きな原因として挙げられるのが、日本とは異なる海外の文化にうまく馴染めないことによる影響です。 生活がうまくいかないと感じてしまうと、精神的にストレスを感じやすくなってしまいます。
日本であれば問題なくできていたようなことが海外だと難しいケースもあり、生活しにくいと感じてしまうこともあるでしょう。 電車やバスなどで移動をする人も、買い物をする人もちょっとした場面でストレスを感じてしまう方がいます。
他にも、日本と異なる気温も違いやマナーの違いなど、ストレスに感じやすいポイントはたくさんあります。
英語を話すことができず自信を無くす
海外では日々の生活の中で英語を話すことになりますが、うまく話せないと自信をなくしてしまうことがあります。英語がうまく扱えないと、学校生活や日常生活で不便に感じることも多いでしょう。
言いたいことが伝わらず、イライラしたり、話しかけたりすることに不安を感じてしまう方もいます。
友人を作れない
留学中に大変なことがあったとしても、仲の良い友人ができれば乗り越えられることはたくさんあります。ですが、現地で友人をうまく作ることができず、誰にも相談できないためにストレスを抱え込んでしまう方も多いです。
友人がいれば一緒に出かけてストレス発散することも可能ですが、1人だと家の中に引きこもってしまう方も多いでしょう。
留学の成果がはっきり見えない
留学すれば英語力が大幅に向上することを期待していた方の中には、思っていたほど英語力が向上せず、やる気をなくしてしまう方がいます。
特に期待が大きかった人ほどショックを受けやすいです。 授業にもついていけないようだと苛立ちを感じてしまいます。
SNSなどで日本の家族・友人の楽しそうな姿を見てしまう
SNSは手軽に家族や友人の近況が知れて便利なツールではありますが、楽しそうな家族や友人の姿を見て寂しさを感じてしまうことがあります。
特にうまく友人が作れず、家に引きこもりがちになってしまうとスマートフォンで暇つぶしをすることも増えるでしょう。無意識のうちにSNSを開いてしまい、さらにホームシックが加速してしまう方もいます。
留学中のホームシックの予防対策となってしまったときの対処法
海外は日本と環境が大きく変わるため、全く心配していなかった方でも突然症状が現れることがあります。
そこで、留学中のホームシックを予防する方法と、症状が出てしまった場合の対処法を解説します。
定期的に日本にいる家族、友人と連絡をとる
日本にいる家族や友人としばらく連絡を取らずにいると、ふとした瞬間に急に懐かしく感じ、それが寂しさにつながってしまうことがあります。 そのため、ホームシックを予防するためにも日本にいる家族や友人とは定期的に連絡を取りましょう。
メッセージのやりとりだけでも良いのですが、テレビ電話で顔を見ながら声を聞いてコミュニケーションが取るのがおすすめです。 お互いの近況をやりとりするだけでもストレス発散につながります。
定期的に連絡を取るためには、音声通話やビデオ通話をするタイミングを話し合って決めておくと良いでしょう。
現地で日本人の友人を作る(ただし、日本人の友人のみと過ごしすぎるのは注意)
英語がうまく話せず現地の友達を作ることに苦戦しているのであれば、現地で日本人の友人を作るのもおすすめです。
言葉の壁の問題がないほか、苦労せずにコミュニケーションが取れるためストレスに感じません。 共通の悩みなどを共有しやすくなるのも大きなメリットです。
ただ、日本人の友人のみと生活すると英語力の向上につながらない可能性もあります。現地の友人も作れるように工夫していきましょう。
学校のイベントや集まりに積極的に参加する
学校で行われるイベントや集まりは、通常の学校生活と比べてコミュニケーションを取りやすいです。うまく話せないからと閉じこもってばかりいるとなかなか友人は増えません。
思い切って参加してみましょう。
留学の目的・目標を思い出す
ホームシックになってしまうと日本に帰りたい気持ちが膨らんでしまいますが、何のために留学をしているのか、当初の目的と目標を思い出しましょう。
やりたいことや夢などがあって留学を決めたはずです。前向きな気持ちを持つことも重要です。
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留学の目的やゴール地点を明確にしておくと良い理由
泣いてスッキリする
思いっきり泣くことによって気持ちの切り替えができる方もいます。泣くことによってストレス解消効果も期待できるので、効果的な方法です。
泣ける映画を観るのもおすすめです。
現地の友人・学校のカウンセラーに相談する
現地の友人がいれば相談しましょう。力になってくれるはずです。 話を聞いてくれる友人がまだできていない場合は、学校にいるカウンセラーの力を借りてみてください。
留学によるホームシックでカウンセラーを頼る方は多いので、適切なアドバイスをしてくれる可能性が高いです。
適度な運動、規則正しい生活を心がける
身体を動かすことで気持ちがスッキリします。ちょっとした散歩でも良いので出かけてみましょう。
また、睡眠不足や栄養不足だと気力がなくなってしまうので、規則正しい生活を心がけることも重要です。
一時帰国を検討する
どうしてもホームシックに耐えられない場合、一時帰国も選択肢の一つです。
症状が重くなると日本に帰ることしか考えられず、勉強が手に付きません。 一度は帰国して気持ちをリセットしましょう。
ホームシックの可能性を考え、対策を取っておこう
いかがでしたでしょうか。
留学時に注意したいホームシックについて紹介しました。原因や予防策、対策を押さえておけば、乗り越えやすくなります。 ホームシックというとマイナスの印象を持つ方もいますが、決して悪いことではありません。
自分1人では対処できないと感じたら積極的に友人やカウンセラーに相談してください。
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部について
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部(以下、サンダーバード)は、1946年創立以来、75年以上の歴史を持つ、グローバルビジネスおよびグローバルマネジメントに特化した、高等教育機関です。
キャンパスには世界中から生徒が集まっており、その様子は「小さな国連」と呼ばれるほど。ダイバーシティな環境下で学ぶことにより、グローバルな視点や多文化への理解、協調性、そして将来のグローバルリーダーとしての力を養えます。
サンダーバードの卒業生たち
サンダーバードのアラムナイ(卒業生)は、世界約145ヶ国45,000人以上の卒業生からなり、その結びつきは他のビジネススクールでは見られない、非常に強固なものとして、世界的にも有名です。
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校の紹介
サンダーバードが提供している「グローバルマネジメント学」「国際貿易学」の学士号を、日本でも学べる新プログラムがスタートしました。
日本国内にいながら、世界トップレベルのマネジメントスクールの授業を受け、アメリカの正規の大学の学士号を取得できます。
アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部広島大学グローバル校は「外国大学の日本校」です
広島大学と75年以上の歴史をもつアリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院が連携した学士号プログラムです。
本プログラムは文部科学省により「外国大学の日本校」として指定を受けております。
「外国大学の日本校」については、文部科学省のホームページをご覧ください。
外国大学等の日本校の指定:文部科学省
プログラムについて
取得できる学士号はアリゾナ州立大学の「グローバルマネジメント学」と「国際貿易学」の2種類です。
「グローバルマネジメント学」では、グローバルな環境で活躍するためのマネジメント力を学べるプログラムとなっています。
「国際貿易学」ではグローバルにビジネスを行うための政治的・文化的・経済的側面への理解を深めながら、国際貿易分野で活躍するために必要なスキルを学びます。
本プログラムでは、1・2年次を広島大学のキャンパスで、3・4年次をアリゾナ州で学びます。 広島を含め、4年間全ての授業が英語で行われますので、国内にいながらでもグローバルな環境で世界有数の大学によるグローバルマネジメントを学ぶことが可能です。
また、「国際貿易学」の学位取得後はアメリカでのOPT(Optional Practical Training)を取得し、卒業後アメリカで3年間の就労資格を得られます。
サンダーバードの国際貿易学はQS 国際貿易学ランキングにて「世界第1位」を獲得
サンダーバードの国際貿易学は、QSワールド大学ランキングの国際貿易学専攻で世界第1位を獲得しました。
QSワールド大学ランキングでは、修士課程(大学院)を専攻別に分け、以下の各項目について評価・選定したランキングを毎年発表しています。
- プログラムの内容
- 革新的な教育方法
- 学生が就職できるように大学がどのように準備しているか
サンダーバードは上記の各項目で、最高評価を獲得しています。
卒業後の進路について
サンダーバードの卒業生は、国際機関、グローバル企業をはじめ、各国政府やNPO団体など多種多様な分野において、世界を舞台に活躍。
在学中の進路支援にも力を入れており、世界中の卒業生ネットワークを活用した進路支援を行っています。
また、本学の修士課程であるMGM(Master of Global Management)プログラムへ進学する学生も多くいます。 ※MGMとは、通常のMBAではなく、全てのクラスがグローバルな視点で構成され、 “第4次産業革命の時代に必要とされ、本当の意味でグローバルに活躍できる真のリーダーを育てる”ことを目的とした修士号です。
将来の選択肢を広げるためにも、日米両キャンパスでグローバルな視点で構成されたプログラムを学べるユニークな形の留学に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
サンダーバードでは、日本オフィスにて日本人スタッフが個別に留学サポートの相談を受付ています。将来グローバルに活躍したいなど、海外にご興味のある学生の方は、ぜひご相談ください!
【外国大学の日本校認定】アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営学部 広島大学グローバル校の詳細はこちら
コラム監修者

<略歴>
信州大学グリーン社会協創機構特任教授。アリゾナ州立大学サンダーバードグローバル経営大学院MBA。ハーバード大学大学院サステナビリティ専攻修士。東京大学教養学部国際関係論専攻卒。東証プライム上場企業、機関投資家、スタートアップ企業、ベンチャーキャピタルの社外取締役やアドバイザリーを多数務める。環境省、農林水産省、厚生労働省のESG分野の委員会委員を複数兼任。Jリーグ特任理事、ウォーターエイドジャパン理事、MASHSING UP理事。留学経験を活かしたグローバル視点での戦略立案を得意とする。国内外のテレビ、ラジオ、新聞、雑誌で解説を担当。
<主な著書>
『ネイチャー資本主義』(PHP新書)
『超入門カーボンニュートラル』(講談社+α新書)
『データでわかる 2030年 地球のすがた』(日経プレミアシリーズ)
『ESG思考』(講談社+α新書)