ALUMNI INTERVIEW
公開日: / 最終更新日:2024.07.04

MBAホルダーが語る、サンダーバードへのMBA留学の決め手と得られたこと

MBA留学は経営学修士の学位を取得する目的で海外の大学院に通い、キャリアアップや国内外での転職を目指す社会人向けの留学スタイルです。
グローバル化が進むなかで「MBA留学に挑戦したい!」とお考えの方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、サンダーバードMBA卒業生の青木 貴さんにMBA留学で得られたことやサンダーバードの魅力についてお話を伺いました。
サンダーバードへのMBA留学に興味がある方は、ぜひご一読ください。

卒業生の紹介

青木 貴(あおき たかし)さん

2023年5月卒業

商社に入社し、産業機械・建設機械・発電・化学プラント輸出などの機械グループの管理部に配属。その後、全社の与信管理や投融資管理部にて、機械・金属・化学品・エネルギーグループなどの投融資審査を担当。米国の事業投資先にて財務責任者を経て、産業インフラグループにおける投融資全般業務に従事。その後、サンダーバードへ留学。2023年5月に卒業後、気候変動解決に向けて産業の脱炭素やサステナブルファイナンス・再エネ推進を支援する財団に入職。

目次

自分自身を大きく変えるための挑戦が、サンダーバードへのMBA留学

MBA取得を目指したのはなぜですか?

「以前から世界や社会情勢の変化が早く、社会や組織がそれに適応しきれない。むしろ変化を拒み現状維持に徹しているのに対してより良い世界や社会に向かって変化を促していくには、自らが行動を起こし変化に率先して適応する必要がある」と感じていました。
また、投融資案件を精査する業務に長らく携わっていたこともあり、事業の浮き沈みを肌で感じその中で資産の入れ替えという厳しい議論も幾度となく経験し、今振り返るとその感覚は、米国での事業投資先で財務経理責任者としての経験を経てより強くなったと感じます。

同時に、第四次産業革命と言われるAIやIOTなどのデジタルトランスフォーメーションや気候変動問題をはじめ、様々な変化や課題に直面してその中で生き残りをかけて企業価値を高めるにはどうしたらいいのかと常に考えさせられていました。
そうした緊張感やスピード感の中で事業投資先での業務に従事した後、日本に帰国して「(表現が難しいですが)大きなギャップを感じた」のを覚えています。
これは海外に出て異なる事業規模や事業環境に数年間身を置き、違うものの見方や考え方・文化などに触れる中でそのギャップを感じるようになったのだと思います。

何が良くて何が悪いということではなく「自分はこの環境に慣れて良いものか?それでも世界はものすごいスピードで変化し続けている・・・こうした感覚を忘れてはいけない。現在の自分に甘んじてはいけない・・・既存の延長ではなく今までの組織や枠組みを超えて変革を提案し、実現できる人材を目指し続けたい」として留学を決意した形になります。

国内でのMBA取得ではなく、MBA留学を選んだ理由を教えてください

米国駐在の経験が大きいと思います。

家族も含めて米国に実際に暮らした経験があったことや、また米国の中でも成長著しい南部のテキサス州やノースカロライナ州・アリゾナ州が面白いだろうと思っていました。
特にアリゾナ州は、アメリカのIntelや台湾のTSMCをはじめとする半導体メーカーの工場が相次いで投資決定され、現在も世界中から注目されている地域です。

MBA留学するにあたって、サンダーバードに決めたのはなぜですか?

グローバルマネジメントに特化したプログラムが非常にユニークだと感じ、多国籍の留学生との交流はより刺激的な経験になるであろうと想像していました。

また米国駐在時は中西部のシカゴ郊外で寒い気候でしたので、アリゾナの温暖な気候も魅力の一つでした。

サンダーバードで得られたのは、グローバルな視点とすべてを受け入れる思考、心強い仲間

MBA留学中の1日のスケジュールを教えてください

留学中は、朝の7時に息子を現地の小学校に車で送るところから始まりました。
それからキャンパスに行って自習したあと、講義は1日2つ程度受けていたと思います。

講義が終わる時間は曜日や学期によって違いましたが、その日の講義が終わったらまた自習して、夜は息子と一緒に宿題・課題に取り組むのが日常でした。

サンダーバードで印象に残っている講義を教えてください

AIやメタバース・ブロックチェーンなどの最新テクノロジーの動向に触れた授業をはじめ、どれも刺激的な授業でした。

「特に南アフリカ出身のNaidoo教授の講義は教授の人間性というか熱量というか・・・とにかく引き込まれる講義が素晴らしく印象に残っています」

Naidoo教授の授業の中からは、アカウンティングとアジャイルの講義を受講しました。
アカウンティングの講義は前職での財務経理の経験もあったので苦ではなかったのですが、苦手意識を持つ学生も少なくありませんでした。
そのような中でもNaidoo教授は、むしろ苦手意識を持つ学生こそ巻き込んで講義を進めていくところに素晴らしさを感じました。
授業の中では、学生を取締役会に出席する経営者や取締役になりきらせ、講義や課題でのテーマも踏まえて本質を追求する質問をさせる訓練、重要な数値や傾向を掴んでわかりやすくストーリ立てて説明させる訓練を展開していきます。

グローバルリーダーとして必要なマインドセットと、意思決定に結びつけるための重要な数値や仕組みを瞬時に特定しストーリーを展開する能力は極めて重要であり、教授ご自身の実体験も交えながらの講義は、私を含め生徒全員を惹きつけていました。

今思えば「教授が正にグローバルリーダーを体現していると感じていたからこそ説得力があり、そこに惹きつけられていた」のだと感じます。
自分も教授のようになれるか分からないですが、こういう人をお手本に研鑽を積んでいくと良いのだろうなと感じていました。

サンダーバードの校風や雰囲気はどうでしたか?

サンダーバードの校風はフランクでオープンな雰囲気だと思います。
学生も教授も和気あいあいとしているけれど、それぞれが自身や自国の将来に向かって熱い想いをもっているのが好きです。

グローバルな環境で学ぶ際に意識したことはありますか?

「すべてを受け入れるということです」

サンダーバードは”小さな国連”とも呼ばれ多様な学生が在籍しており、当然ながら多様な文化や異なる意見が国や世代ごとに混在しています。
自分の考えが正しいという固定概念や思い込みを排除し、まずは相手の思いや伝えたいことを受け入れ、そして受け止めるのが大切であり、そのうえで「どうやって意見を調整し課題を進めていくのか?問題を解決していくのか?」を考えていくことが重要だと学びました。
実際骨が折れましたが、だからこそ基本が身についていったのかなと思います。

サンダーバードでは、多様な価値観を尊重し理解するために必要な”グローバルマインドセット”を必修科目で学びます。
グローバルマインドセットは言葉では理解しているように感じても、実際は意識しないとすぐに自分自身のバイアスを通して物事を判断してコミュニケーションしてしまいがちです。
講義やグループワークを通じ、そうしたバイアスレンズを通じて自分が物事を見ていることを常に意識しながら、コミュニケーションの際には「まずそのレンズを外してからコミュニケーションを図る重要性」を学びました。

サンダーバードで学んで身につけたスキルや成長できたことは何ですか?

やはり、グローバルマインドセットではないでしょうか。
多文化への理解や尊重の念が深まることで、今まで以上に異なる国や文化の方々との垣根を超えたコミュニケーション・信頼構築のための素地を作ってくれたのかなと感じています。

その他にも、最新の国際情勢への理解と戦略策定を行う上で必要な国際貿易や安全保障・国際政治経済など、知識の習得やケーススタディを通じてより深い思考や視点で国際的な課題や情勢を見通す力も養えるようになったと思います。

MBA留学中、大変だったことは何ですか?

グループワークです。
多国籍かつ世代の異なる学生が4〜5人でグループとなり共通の課題に取り組むのですが、進め方・考え方・姿勢・経験など様々であり、メンバー間を取り持つのに骨を折りました。

そうしたときは、グローバルマインドセットと言い聞かせながら課題に取り組み、プレゼンテーションの発表やレポートなどを完成させてきました。

ここでは私を含む多くの学生が同様に苦労しながら取り組んでいたと思います。
この繰り返しが今思うと「グローバルマインドセットの訓練、グローバルなチームをリードしていく良い訓練であった」と感じています。

在学中、MBAホルダーとの交流はありましたか?

1991年にサンダーバードを卒業し、現在はアリゾナ州立大学の理事に任命されている浜田 宏(はまだ ひろし)さんをはじめ、卒業生の方々との交流がありました。

浜田さんは年に数回渡米されていて来校された際は、ご自身の在学中のお話を伺ったり卒業後のキャリアについてアドバイスをいただいたりと、いろいろな機会でお世話になりました。
特に印象に残っているのは「年収や肩書きなど外からの評価で仕事を選ばずに、自分自身が本当にやりたいと思う仕事を見つけなさい」と言われたことです。

MBA留学やサンダーバードに向いているのは、どんな人だと思いますか?

「飛び込める人ではないかと思います」
間違ってもいいからチャレンジしてみると考えられる人が、留学やサンダーバードに向いているかもしれません。

先ほどもお伝えしたグループワークのような環境”あえて言えばカオス的な状況”を受け入れられるかどうかが第一歩であり、それこそが最も大事な要素の一つであると感じるからです。
”固定概念” “思い込み” ”こうあるべき” という思考が強いすぎると、留学の効果が得られにくくなるかもしれません。

新しい自分と本当にしたい仕事に出会えたのは、サンダーバードでの経験のおかげ

MBA留学時代の学びや経験が、現在の仕事で活きたことはありますか?

今、まさにサンダーバードでの学びや経験を活かせていると感じています。

現在は世界中で取り組みを加速させている温室効果ガスの削減や再生可能エネルギー導入の推進など、それぞれの国や地域での産業発展や公正な移行との両立実現を後押しする財団に従事しています。
地球規模の課題には、一国 ・一組織 ・一人では到底太刀打ちできません。
国際的な連携が極めて重要になります。
我々はこれまで築き上げてきた制度や枠組み、産業構造や社会構造の変革があらゆるレベルで必要になっており、同時にかなりのスピード感を持つことが求められる、極めて複雑かつ困難な課題に直面していると言えるでしょう。

様々な属性、立場や役割などが違う人々とともに共通の目標やゴール、便益を見出しながら連携して取り組む必要があり「ここが正にグローバルマインドセットが求められるフィールド」なのだと感じでいます。

転職活動時、サンダーバードからはどのような支援を受けましたか?

サンダーバードでは学生の就職・転職活動を支援する部門CMC(Career Management Center)があり、レジュメを見てもらったり、興味を持った企業や業界で活躍する卒業生を紹介してもらうなどのサポートを受けました。

特に心強かったサポートは、メンターについてもらって定期的に話を聞いてもらい公私にわたりアドバイスを受けられたことです。
色々な面で支えとなり、感謝しています。

サンダーバードへのMBA留学を経て、ご自身が思い描いていたビジョンを実現できましたか?

「気づいたら今ここにいるという感覚です」

留学中は過去のキャリアなど、なるべく振り返らないように生まれ変わった気持ちで先入観をもたずに留学生や教授・MBAホルダーの先輩などたくさんの方々の話を聞くように努めました。
そのうえで、残りの限りある人生において「自分にとって何が大切なのか?何をしていきたいか?優先順位は何か?」など時間をかけて振り返ることが出来ました。

「これまで少なかった家族との時間を取り戻しながら、米国アリゾナの壮大な自然に癒されつつも”カオスなグループワーク”に取り組み、グローバルマインドセットを育む・・・そして自分のこれからの人生を考える」というのは、これまでもこれからもない貴重な時間でした。
その営みの中から内なる自分と向き合うことで、色々な点が繋がり現在にいたっています。

色々な考え方がありますが、私の場合は「あえてこれと決めつけず、実験のように色々試して化学反応の末に何が出てくるか」といったスタンスで取り組んだ結果、色んな出会いや縁もあって現在にたどり着いたという感覚をもっています。

サンダーバードを選んで良かったことやサンダーバードの魅力を教えてください

オープンな雰囲気が良かったです。
フレンドリーな学生や教授に囲まれてユニークで心地良い環境でした。

「国や世代関係なくすべての学生が温かく迎え入れてもらえる文化」が存在します。
そうした文化が団結力や仲間意識を育み”家(ホーム)” “家族(ファミリー)”といった雰囲気を醸し出しているのが、サンダーバードの魅力だと思います。

MBA留学中にこれだけは頑張っておいたほうがよいことはありますか?

何も心配することはなく自然体で大丈夫です。
繰り返しですが”すべてを受け入れる”というのが大切だと思います。

自分の考えや意見を主張するのも大切ですが「その前に多様な価値観や意見を受け入れると自分自身の考えや意見に色々な要素が加わり再構築され、以前には考えもしなかったイノベーティブな思考や説得力のある意見を発信出来るようになる」と感じています。

講義やグループワーク・イベント・旅行などを通じていろいろな価値観に触れ、全てを受け入れ”自分の化学反応”を楽しんでみる。
その繰り返しの中で新しい自分に出会えるかもしれません。

サンダーバードへのMBA留学は、自分自身に向き合える貴重な時間

MBA取得やサンダーバードへの留学を目指す方へのメッセージをお願いします

留学期間は人生において本当に大切にしたいこと、自分や家族に向き合える後にも先にもない貴重な時間だと思います。

変化が早く数年先ですらどのような未来になっているのか予測が困難な時代において、もはや何が正解で何が不正解でもなく「他人の人生ではなく自分の人生をいかに真剣に向き合い、何が起きても後悔しないように生きていく」これが大切だと感じています。

一方で、自分自身との向き合うのは簡単ではないとも感じています。
苦しいこともあるかもしれませんが、諦めずに自分と向き合って充実した留学生活を過ごしていただければと願っております。

自分自身を大きく変えるための挑戦が、サンダーバードへのMBA留学

MBA取得を目指したのはなぜですか?

「以前から世界や社会情勢の変化が早く、社会や組織がそれに適応しきれない。むしろ変化を拒み現状維持に徹しているのに対してより良い世界や社会に向かって変化を促していくには、自らが行動を取り変化に率先して適応する必要がある」と感じていました。
また、投融資案件を精査する業務に長らく携わっていたこともあり、事業の浮き沈みを肌で感じその中で資産の入れ替えという厳しい議論も幾度となく経験し、今振り返るとその感覚は、米国での事業投資先で財務経理責任者としての経験を経てより強くなったと感じます。

同時に、第四次産業革命と言われるAIやIOTなどのデジタルトランスフォーメーション・気候変動問題をはじめ、様々な変化や課題に直面してその中で生き残りをかけて企業価値を高めるにはどうしたらいいのかと常に考えさせられていました。
そうした緊張感やスピード感の中で事業投資先での業務に従事した後、日本に帰国して「(表現が難しいですが)大きなギャップを感じた」のを覚えています。
これは海外に出て異なる事業規模や事業環境に数年間身を置き、違うものの見方や考え方・文化などに触れる中でそのギャップを感じるようになったのだと思います。

何が良くて何が悪いということではなく「自分はこの環境に慣れて良いものか?それでも世界はものすごいスピードで変化し続けている・・・こうした感覚を忘れてはいけない。現在の自分に甘んじてはいけない・・・既存の延長ではなく今までの組織や枠組みを超えて変革を提案し、実現できる人材を目指し続けたい」として留学を決意した形になります。

国内でのMBA取得ではなく、MBA留学を選んだ理由を教えてください

米国駐在の経験が大きいと思います。

家族も含めて米国に実際に暮らした経験があったことや、また米国の中でも成長著しい南部のテキサス州やノースカロライナ州・アリゾナ州が面白いだろうと思っていました。
特にアリゾナ州は、アメリカのIntelや台湾のTSMCをはじめとする半導体メーカーの工場が相次いで投資決定され、現在も世界中から注目されている地域です。

MBA留学するにあたって、サンダーバードに決めたのはなぜですか?

グローバルマネジメントに特化したプログラムが非常にユニークだと感じ、多国籍の留学生との交流はより刺激的な経験になるであろうとも想像していました。

また米国駐在時は中西部のシカゴ郊外で寒い気候でしたので、アリゾナの温暖な気候も魅力の一つでした。

サンダーバードで得られたのは、グローバルな視点とすべてを受け入れる思考、心強い仲間

MBA留学中の1日のスケジュールを教えてください

留学中は、朝の7時に息子を現地の小学校に車で送るところから始まりました。
それからキャンパスに行って自習したあと、講義は1日2つ程度受けていたと思います。

講義が終わる時間は曜日や学期によって違いましたが、その日の講義が終わったらまた自習して、夜は息子と一緒に宿題・課題に取り組むのが日常でした。

サンダーバードで印象に残っている講義を教えてください

AIやメタバース・ブロックチェーンなどの最新テクノロジーの動向などにも触れた授業をはじめ、どれも刺激的な授業でした。

「特に南アフリカ出身のNaidoo教授の講義は教授の人間性というか熱量というか・・・とにかく引き込まれる講義が素晴らしく印象に残っています」

Naidoo教授の授業の中からはアカウンティングとアジャイルの講義を受講しました。
アカウンティングの講義は前職での財務経理の経験もあったので苦ではなかったのですが、苦手意識を持つ学生も少なくありませんでした。
そのような中でもNaidoo教授は、むしろ苦手意識を持つ学生こそ巻き込んで講義を進めていくところに素晴らしさを感じました。
授業の中では、学生を取締役会に出席する経営者や取締役になりきらせ、講義や課題でのテーマも踏まえて本質を追求する質問をさせる訓練、重要な数値や傾向を掴んでわかりやすくストーリ立てて説明させる訓練を展開していきます。

グローバルリーダーとして必要なマインドセットと、意思決定に結びつけるための重要な数値や仕組みを瞬時に特定しストーリーを展開する能力は極めて重要であり、教授ご自身の実体験も交えながらの講義は、私を含め生徒全員を惹きつけていました。

今思えば「教授が正にグローバルリーダーを体現していると感じていたからこそ説得力があり、そこに惹きつけられていた」のだと感じます。
自分も教授のようになれるか分からないですが、こういう人をお手本に研鑽を積んでいくと良いのだろうなと感じていました。

サンダーバードの校風や雰囲気はどうでしたか?

サンダーバードの校風はフランクでオープンな雰囲気だと思います。
学生も教授も和気あいあいとしているけれど、それぞれが自身や自国の将来に向かって熱い想いをもっているのが好きです。

グローバルな環境で学ぶ際に意識したことはありますか?

「すべてを受け入れるということです」

サンダーバードは”小さな国連”とも呼ばれ多様な学生が在籍しており、当然ながら多様な文化や異なる意見が国や世代ごとに混在しています。
自分の考えが正しいという固定概念や思い込みを排除し、まずは相手の思いや伝えたいことを受け入れ、そして受け止めるのが大切であり、そのうえで「どうやって意見を調整し課題を進めていくのか?問題を解決していくのか?」を考えていくことが重要だと学びました。
実際骨が折れましたが、だからこそ基本が身についていったのかなと思います。

サンダーバードでは、多様な価値観を尊重し理解するために必要な”グローバルマインドセット”を必修科目で学びます。
グローバルマインドセットは言葉では理解しているように感じても、実際は意識しないとすぐに自分自身のバイアスを通して物事を判断してコミュニケーションしてしまいがちです。
講義やグループワークを通じ、そうしたバイアスレンズを通じて自分が物事を見ていることを常に意識しながら、コミュニケーションの際には「まずそのレンズを外してからコミュニケーションを図る重要性」を学びました。

サンダーバードで学んで身につけたスキルや成長できたことは何ですか?

やはり、グローバルマインドセットではないでしょうか。
多文化への理解や尊重の念が深まることで、今まで以上に異なる国や文化の方々との垣根を超えたコミュニケーション・信頼構築のための素地を作ってくれたのかなと感じています。

その他にも、最新の国際情勢への理解と戦略策定を行う上で必要な国際貿易や安全保障・国際政治経済など、知識の習得やケーススタディを通じてより深い思考や視点で国際的な課題や情勢を見通す力も養えるようになったと思います。

MBA留学中、大変だったことは何ですか?

グループワークです。
多国籍かつ世代の異なる学生が4〜5人でグループとなり共通の課題に取り組むのですが、進め方・考え方・姿勢・経験など様々であり、メンバー間を取り持つのに骨を折りました。

そうしたときは、グローバルマインドセットと言い聞かせながら課題に取り組み、プレゼンテーションの発表やレポートなどを完成させてきました。

ここでは私を含む多くの学生が同様に苦労しながら取り組んでいたと思います。
この繰り返しが今思うと「グローバルマインドセットの訓練、グローバルなチームをリードしていく良い訓練であった」と感じています。

在学中、MBAホルダーとの交流はありましたか?

1991年にサンダーバードを卒業し、現在はアリゾナ州立大学の理事に任命されている浜田 宏(はまだ ひろし)さんをはじめ、卒業生の方々との交流がありました。

浜田さんは年に数回渡米されていて、来校された際はご自身の在学中のお話を伺ったり卒業後のキャリアについてアドバイスをいただいたりと、いろいろな機会でお世話になりました。
特に印象に残っているのは「年収や肩書きなど外からの評価で仕事を選ばずに、自分自身が本当にやりたいと思う仕事を見つけなさい」と言われたことです。

MBA留学やサンダーバードに向いているのは、どんな人だと思いますか?

「飛び込める人ではないかと思います」
間違ってもいいからチャレンジしてみると考えられる人が、留学やサンダーバードに向いているかもしれません。

先ほどもお伝えしたグループワークのような環境”あえて言えばカオス的な状況”を受け入れられるかどうかが第一歩であり、それこそが最も大事な要素の一つであると感じるからです。
”固定概念” “思い込み” ”こうあるべき” という思考が強いすぎると、留学の効果が得られにくくなるかもしれません。

新しい自分と本当にしたい仕事に出会えたのは、サンダーバードでの経験のおかげ

MBA留学時代の学びや経験が、現在の仕事で活きたことはありますか?

今、まさにサンダーバードでの学びや経験を活かせていると感じています。

現在は世界中で取り組みを加速させている温室効果ガスの削減や再生可能エネルギー導入推進など、それぞれの国や地域での産業発展や公正な移行との両立実現を後押しする財団に従事しています。
地球規模の課題には、一国 ・一組織 ・一人では到底太刀打ちできません。
国際的な連携が極めて重要になります。
我々はこれまで築き上げてきた制度や枠組み、産業構造や社会構造の変革があらゆるレベルで必要になっており、同時にかなりのスピード感を持つことが求められる、極めて複雑かつ困難な課題に直面していると言えるでしょう。
そしてかなりのスピード感が求められ、極めて複雑かつ困難な課題に直面しています。
様々な属性、立場や役割などが違う人々とともに共通の目標やゴール、便益を見出しながら連携して取り組む必要があり「ここが正にグローバルマインドセットが求められるフィールド」なのだと感じています。

転職活動時、サンダーバードからはどのような支援を受けましたか?

サンダーバードでは学生の就職・転職活動を支援する部門CMC(Career Management Center)があり、レジュメを見てもらったり、興味を持った企業や業界で活躍する卒業生を紹介してもらうなどのサポートを受けました。

特に心強かったサポートは、メンターについてもらって定期的に話を聞いてもらい公私にわたりアドバイスを受けられたことです。
色々な面で支えとなり、感謝しています。

サンダーバードへのMBA留学を経て、ご自身が思い描いていたビジョンを実現できましたか?

「気づいたら今ここにいるという感覚です」

留学中は過去のキャリアなど、なるべく振り返らないように生まれ変わった気持ちで先入観をもたずに留学生や教授・MBAホルダーの先輩などたくさんの方々の話を聞くように努めました。
そのうえで、残りの限りある人生において「自分にとって何が大切なのか?何をしていきたいか?優先順位は何か?」など時間をかけて振り返ることが出来ました。

「これまで少なかった家族との時間を取り戻しながら、米国アリゾナの壮大な自然に癒されつつも”カオスなグループワーク”に取り組み、グローバルマインドセットを育む・・・そして自分のこれからの人生を考える」というのは、これまでもこれからもない貴重な時間でした。
その営みの中から内なる自分と向き合うことで、色々な点が繋がり現在にいたっています。

色々な考え方がありますが、私の場合は「あえてこれと決めつけず、実験のように色々試して化学反応の末に何が出てくるか」といったスタンスで取り組んだ結果、色んな出会いや縁もあって現在にたどり着いたという感覚をもっています。

サンダーバードを選んで良かったことやサンダーバードの魅力を教えてください

オープンな雰囲気が良かったです。
フレンドリーな学生や教授に囲まれてユニークで心地良い環境でした。

「国や世代関係なくすべての学生が温かく迎え入れてもらえる文化」が存在します。
そうした文化が団結力や仲間意識を育み”家(ホーム)” “家族(ファミリー)”といった雰囲気を醸し出しているのが、サンダーバードの魅力だと思います。

MBA留学中にこれだけは頑張っておいたほうがよいことはありますか?

何も心配することはなく自然体で大丈夫です。
繰り返しですが”すべてを受け入れる”というのが大切だと思います。

自分の考えや意見を主張するのも大切ですが「その前に多様な価値観や意見を受け入れると自分自身の考えや意見に色々な要素が加わり再構築され、以前には考えもしなかったイノベーティブな思考や説得力のある意見を発信出来るようになる」と感じています。

講義やグループワーク・イベント・旅行などを通じていろいろな価値観に触れ、全てを受け入れ”自分の化学反応”を楽しんでみる。
その繰り返しの中で新しい自分に出会えるかもしれません。

サンダーバードへのMBA留学は、自分自身に向き合える貴重な時間

MBA取得やサンダーバードへの留学を目指す方へのメッセージをお願いします

留学期間は人生において本当に大切にしたいこと、自分や家族に向き合える後にも先にもない貴重な時間だと思います。

変化が早く数年先ですらどのような未来になっているのか予測が困難な時代において、もはや何が正解で何が不正解でもなく「他人の人生ではなく自分の人生をいかに真剣に向き合い、何が起きても後悔しないように生きていく」これが大切だと感じています。

一方で、自分自身との向き合うのは簡単ではないとも感じています。
苦しいこともあるかもしれませんが、諦めずに自分と向き合って充実した留学生活を過ごしていただければと願っております。